【VERSANTとTOEICの比較】難易度やメリット、目安点数の違いを解説

VERSANTとTOEICの比較 TOEIC

ビジネスパーソン向けの英語資格試験と言えばTOEICが代表的でしたが、グローバル化に伴い、VERSANTという実践的なスピーキング力を測る国際基準のテストにも注目が集まっています。

大手企業をはじめ、社員の英語研修や昇進・昇給要件などに導入する企業が増えています。

<この記事で分かること>
この記事では、VERSANTとTOEICを比較し、難易度や受験メリット、目安の目標スコアの違いをわかりやすく解説しました。
各テストの基本情報(受験料、実施日、実施場所など)にも触れていますので、ぜひご参考になさってください。

VERSANTとTOEICの難易度を比較

VERSANTとTOEICのスコア換算表(CEFRベース)

VERSANTとTOEICのスコア換算表

(出典:「VERSANTスコアと各種英語力指標の対応表」

VERSANTとTOEICの目標スコアの目安

VERSANT

VERSANTスコアは、世界基準で英語力を証明する指標「CEFR」や「GSE」(※)と相関があり、スコアごとに英語で出来ることが詳しく定義されています。

グローバル社会で英語を使ってビジネスをするためには、CEFRの「B1」に当たる、VERSANT43点以上を目安にすることが推奨されています。

B1レベルは、「日常的な話題について話し合い、長い文章で基本的な理由や意見を述べることができる」英語中級者に位置付けられています。(VERSAN公式サイト「スコア活用法」より)

現状、日本人のVERSANT平均スコアは32点で、「A2」(英語初心者)相当となっています。

学校の義務教育のなかで英会話のトレーニングを積んでこなかった日本人にとって、VERSANTは非常に難しいテストです。

英語レベルの評価精度・難易度ともに高いVERSANTですが、国内での認知度はまだ低く、企業間での、転職や昇進・海外赴任などの要件に活用される英語資格としてはTOEICが主流です。

近年、大手企業をはじめ徐々にVERSANTを導入する事例が増えているので、今後の動向に注目しましょう。

TOEIC

数種類あるTOEICのうち、TOEIC L&Rテストは特に受験者数が多く、英検と並び日本人に馴染みのある英語資格です。

TOEICの平均スコアは600点台前半となっており、新卒の就職活動時に履歴書で英語力をアピールできるスコアの目安は、TOEIC600点以上が妥当です。TOEIC公式サイト「平均スコア・スコア分布 一覧」より)

また、語を使う業種・職種や中途採用の応募条件では700点以上に設定している企業も多く、700点をボーダーラインに取得されることをおすすめします。

※CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)は、英語を含む40言語以上の外国語の習熟度や運用能力を評価する、ヨーロッパ基準の指標です。英語4技能を6段階(A1~C2)で評価します。


※GSE(Global Scale of English)は、ロンドンを拠点とする世界有数の教育サービス企業「ピアソン」が開発した、英語力を証明するグローバルな指標です。CEFRより細分化されており、10~90の1ポイント刻みで評価します。

VERSANTとTOEICの試験に違いはある?特徴をわかりやすく比較

VERSANTは日時・場所問わず受験可能、結果も即日通知

VERSANTの最大の特徴は、24時間365日オンラインで受験できるうえに所要時間は約20分とスピーディー。テスト終了から数分後にはその場でスコア結果を知ることができる点です。

一方のTOEIC L&Rテストは毎月1~2回、土日に開催されており、指定された日時に試験会場へ出向いて、途中休憩をはさみながら約2時間の長丁場に挑みます。

1ヶ月以内にオンラインまたは郵送された公式認定証でスコア結果を確認することができます。

VERSANTは”ネイティブのような話し方”も採点対象

TOEIC L&Rテストにはないスピーキングの技能を測るVERSANTでは、英語の流暢さや発音、瞬発的な応答力、話の分かりやすさといった”ネイティブらしさ”も評価されます。

英語の知識の勉強だけでは高得点を狙えない難易度の高いテストです。

TOEICの再受験には割引制度がある

VERSANTの受験料は、税込6,600円です。

TOEIC L&Rテストは税込7,810円と少し高めですが、割引制度があります。

受験した月の半年後から7ヵ月間(受験月の翌年同月まで)は割引価格7,150円で受けられます。

TOEICは個人申込が可能、VERSANTは法人のみ

VERSANTを個人受験したい場合は、販売代理店経由で申込む必要があります。

社会人の方は、お勤め先の企業の福利厚生などを利用して受験することが可能です。

TOEICは個人・法人の申込みどちらにも対応しています。

VERSANTとTOEICの受検メリットを比較、おすすめはどっち?

【VERSANTがおすすめな人の特徴】

・スピーキング力がどの程度ネイティブに通用するのか試したい方
・スピーキング力・リスニング力の弱点分析をしたい方
・オンライン受験できる英語資格を探している方
・すでにTOEICスコアを持っている方
・お勤め先の企業経由でVERSANTを受験できる方(VERSANTは個人申込ができません)

【TOEICがおすすめな人の特徴】

・市販の問題集・参考書が豊富で、独学でも対策しやすい英語資格を探している方
・認知度が高く、就活・転職でも活用できる英語資格を探している方
・社内の昇進・海外赴任の要件にTOEICスコアがある方
・土日なら試験会場に出向ける方

VERSANTとTOEICの比較まとめ

この記事では、VERSANTとTOEICを比較し、それぞれの難易度や受験メリット、目安の目標スコアの違いをわかりやすく解説しました。
各テストの基本情報(受験料、実施日、実施場所など)にも触れていますので、ぜひご参考になさってください。

TOEICを受けた経験がある方のなかにも、「TOEIC800点台でも英語が話せている実感がない」という声をよく聞きます。

すでにTOEICスコアを持っている方や実務で英語を話す機会がある方、現状のスピーキング力が外国人・ネイティブにどの程度通用するのか、課題点・弱点を知りたい方はこの機会にVERSANTを受けてみてはいかがでしょうか。

この記事を書いた人
Biz英会話ナビ編集部

英語専門メディアでの執筆・編集歴7年以上、寄稿経験あり。英会話事業会社や受講生への聞き取り、実際のサービス体験、信頼できる情報源からの調査・引用をベースに、法令遵守したSEOライティングを心掛けています。プライベートでは、大卒、英検・TOEIC受検経験あり。現在は1年間の英語コーチング受講で外資転職・TOEIC150点アップした勉強家の夫と二人暮らし。海外旅行は数ヶ国。早期退職後一から英語を学び直し海外移住を楽しむ父に会いに行く計画中。

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